焼5 伝統工芸に着付ける!木目込み魚河岸だるま

会場となる「趣味の店・木目込み人形の美也比(みやび)」さんから、いつも楽しそうな笑い声が聞こえてきます。

今日はこちらで、焼津おんぱれのプログラムとして新たに生まれた「魚河岸だるま」を作るプログラムが開催されます。

土台となるだるまに、色とりどりの魚河岸の生地。
焼津の夏を彩る魚河岸シャツは、昭和50年代に築地に魚を卸に言った焼津の魚屋さんが、お土産に貰った”魚河岸”と書かれた手ぬぐいを、シャツに仕立てて貰ったのが始まりだと言われています。
今では、その着心地の良さと見た目の粋な雰囲気、また色とりどりの生地が作られるようになったことから、若い世代にも好まれています。

焼津とだるま、どんな縁が?
「雪女」や「耳なし芳一」などの「怪談」の著者・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は、焼津を愛し、海岸通りの魚商人・山口乙吉の家の二階を借り、明治30年以降6回の夏を焼津で過ごしました。焼津での体験は名作「焼津にて」生み、滞在の家の家主であった山口乙吉との交流は「乙吉のだるま」という作品になり世界各地に伝えられています。

 

また、「京都嵐山」「伊勢朝熊」と並ぶ日本三大虚空蔵尊のひとつである、浜当目・香集寺の「こくぞうさん」。この祭りは、毎年2月23日に開催されるお祭りで、家内安全を願いダルマを買う人で賑わい、狭い道路にだるまの露店が多く並ぶことから「だるま市」と呼ばれています。

そんな訳で、焼津にはゆかりのある「だるま」、そして焼津の夏の風物詩「魚河岸シャツ」。

 

たくさんある、色とりどりの魚河岸生地から、自分で選んだ魚河岸生地を、だるまに着せていきます。

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魚河岸以外にも、ステキな柄の手ぬぐいも用意されていました。

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おんぱれプログラムでは、目のまわりや眉毛はあらかじめ美也比さんで仕上げてくれてあります。

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真剣に、でもおしゃべりを楽しみながら。

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美也比の中島さんは、教え方がとってもわかりやすいのです。これは前職が幼稚園教諭であったことが関係しているのではないでしょうか。

どのお人形に対しても「この子」と呼ぶところに、一つ一つの作品に対する愛情が感じられます。

お店には中島さん作のいろんな木目込み人形が展示されています。

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だるまのお腹の部分は、生地を変えて着せていきます。ここでも個性が出ます。

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最後に目を入れて完成!!

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同じ赤いだるまでも、お腹の部分が違うのと、目の表情で個性が違いますね。

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後ろから見た感じ。

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この日はご夫婦で参加された方がいらっしゃいました。

「夫婦だるまだね!」と他の参加者さんから羨ましがられていました。

 

焼津おんぱれをきっかけに、人気急上昇の魚河岸だるま。
予約はすぐにいっぱいになってしまいましたが、お教室では今でも教えて下さるそうです。
また、「結婚式の引き出物に使いたい」、「外国のお土産に」という声も出ているそうですよ。

趣味の店・木目込み人形の美也比(みやび)さんWEBサイト http://miyabikimekomi.jimdo.com/

 

 

初めての方同士でも、打ち解けておしゃべりと笑い声が聞こえる楽しい会場でした。